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雨龍堂annex

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ガンスリ。

ガンスリ9巻、読みました。
軽くネタバレ含む感想など。

1冊まるっと、涙なくしては読めない新刊でしたっ


マジで。

先を急ぐように過去へ過去へ記憶の旅をするアンジェ。
初めての「義体」の、寿命による死。
関わる人々の温度差。
担当官の、「義体」に対する思い。

もぅ、どれもが切なくて切なくて。

条件付けで感情の乱れが少ないだろうと思われてる第一期の子達が、アンジェが居なくなった事を一番真摯に受け入れているようにも思える。
彼女等より縛りの緩い第二期の子達は、自分達に近い場所だけれど直接関係のない事のように考えてるんだろうか。「そういえば此間、同じ学校の先輩がさぁ…」みたいな、日常の会話のネタのようなもんなのかな、て感じた。
まァ第二期の子達の冷めた反応も仕方ないようにも思えるンだけれど、でもこれまでの仕事で第一期の子と作戦を共にした事のあるペトラにはもう少し拘って欲しかった気が。

どんどん最近の記憶を失くしていったのが、まるで「義体」として生きてきた事をデリートしていってるようで、旨がキュゥっとした。最後には、担当官のマルコーさんすら分からなくて「おじさん」って呼んでたけど、でもその「おじさん」達に貰った幸せな記憶(パスタの国のお話)は残っていて、アンジェは幸せな気持ちのまま眠ったんだろうか、と考えると、少し救われた気分にも。欺瞞なんだけど。

他の義体の子達の末期にも、ささやかな幸せが残されているといいな。


アンジェの死で、一番脆いところを見せたのは、担当官だろね。
これまで自分の身を省みない戦い方をするよう教育されてきた「義体」の具体的な「死」という期限を目の当たりにし、それが確実に近付いている現実を突き付けられて。

彼女等を長生きさせる為には、とにかく怪我をさせないようにする必要がある。修復の為の投薬を極力避けて条件付けの上書きを少なくする。
でも、それは「義体」として過去に「死んだ」彼女等が生きている意義に沿わない。



戦う事、死ぬ時がくるまで戦う事

死なせない事、とにかく怪我をさせず長生きさせる事


不器用な「兄弟」の溝が更に深まらない事を祈るばかりです……
感想(とも呼べないシロモノですが)書いてて、また涙ぐんできてパソ画面が滲んで見えるとか…も、堪らん。



ところで、
無駄にスタイリッシュ(?)になったジョゼさんに未だ慣れない……


あと、
来年1月からアニメ第2部放映だそうで。
ふふ…岸尾さんが出るという噂を聞いて、楽しみ倍増。

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