2011/09/05 Category : BSR 新暦でハピバ。 今日は新暦で政宗様のお誕生日ですな。 旧暦の8月3日を今様にしたら今日って事なんだろうか・・・まぁよく分からんけど8月3日スルーしちゃったので無理から今日に便乗って感じで・・・ 「続き」から小咄など。 突発で不親切設計パラレルな感じでもよろしければお付き合い下さいませ・・・ 現パ・友達以上恋人未満?くらい、なチカダテです。 例によって例のごとく・・・いきなり始まっていきなり終わる系。 +++++ 「元親、」 チェーン展開の珈琲ショップに入った俺に、店の奥から声がかかる。 ボリュームの抑えられた音楽と店員がオーダーを通す声が満ちた店内で、その少し掠れた声が短く発した音に俺以外の客までが振り向いた。 「悪ぃ、思ったより時間かかっちまって」 俺は足早に近寄ると空いた椅子に鞄を置いて上着を脱ぎ、財布を取り出しつつテーブルを見遣った。 そこにあるのは、携帯と使い込まれてぼろぼろになった辞書と付箋の覗くテキスト、そして申し訳程度に茶褐色の液体を残したマグカップ。 「なんか飲むか?」 自分の物を買うついでに、と問えば「Thanks anyway.」と断られた。 俺は「そうか」とだけ言い残してレジへと向かった。レジカウンターでオーダーしたものを受け取ってテーブルにつく、最近では馴染みのシステムで、やたらとカタカナの洒落たメニューが並んでいるが俺は何時も基本的に「ホット」だ。 会計を済ませるとマグに注がれた珈琲が直ぐに出される。それを受け取って、俺はテーブルに戻った。 「待たせたな、政宗」 ようやく席に落ち着く。 「No problem,授業の復習やってた」 待ってない、とは言わない潔さというか遠慮の無さというか・・・まぁ、そういう所も気に入ってはいるんだが。 こいつ、伊達政宗とは行きつけのバーで知り合った。と言っても、俺は客で政宗は店員だが。俺が気に入って通っている店で政宗がバーテンのバイトを始めたのが切っ掛けだ。あ、厳密にはバーテン見習いで、まだ俺以外の客にカクテルを作る事はない。 政宗はこの近くの大学に通う学生で、俺は技術系の会社に勤めるサラリーマン。そんな俺達は、客とバーテン(見習い)から友達に進展した関係を、つい最近更に昇格させた。・・・と思っている。俺は。 「忙しいンだったら無理に時間つくらなくていいんじゃねぇか?」 テーブルに肘をついて小振りな顔を掌で支えながら言う政宗に、俺はあからさまにムッとした表情を作った。 「ンだよ、迷惑だったかよ」 「そうじゃねぇ、学生の俺と違ってアンタ働いてんだし時間タイトだろって話だ」 政宗も同じように眉根を寄せて、魅惑的なひとつ目に力を込めて俺を見る。そして、俺の前にあったマグを勝手に取って、勝手に一口啜った。戻ってきたマグを、今度は俺が一口啜る。苦みを味わってから、 「俺が会いたかったんだ、働いてるかどうかなんざ関係ねぇ」 そう言ってやると、半ば睨むようにこちらを向いていた眸が見開かれ、そしてぱちぱちと瞬きを繰り返した。と、 「ば・・・っ、アンタ・・・」 みるみる顔を赤らめて言って、政宗はガクリと首を垂れた。その頭をがしがし撫でまわしてやると、鬱陶しそうに手で払われてしまった。 「だ、だったらもう少し早く言えよ・・・今日バイト入れちまったじゃねぇか」 テーブルの上を視線が泳いでいるのは照れ隠しだろう。態度や物言いが尖ってみえるコイツだが、実はそうじゃない事を俺はもう知っている。 「だから急に会いたくなっちまったの。バイトまでにメシでも・・・て思ってよ」 「もうメシ食いに行くほど時間ねぇよ」 「・・・だな。それは俺が悪かった」 「だからァ、アンタ働いてんだし仕方ねぇだろ、って堂々巡りじゃねぇか」 前髪をぐしゃりとやりながら小さく舌打ちする政宗に、つい頬が緩む。それを見咎められて「笑うな!」なんて抗議されたが、緩むもんは仕方ねぇ。 「じゃあバイト終わったら、どっか旨いもん食いに行かねぇか?」 「Are you sure?」 「応よ、何でも好きなもん奢ってやるぜ」 「気前いいじゃねぇか」 悪戯っ子のように笑って言う政宗にちょっとドキッとしながら(財布的な意味で)俺は時計を見遣った。政宗のバイトまであと45分・・・ 「じゃあよ、ナンか軽く食うか?時間に間に合えば大丈夫だろ?」 「Ah・・・今日は急なシフトだし仕込みの手伝いもいらねぇって言われたから、」 ん、実は知ってる。そのバーを気に入って通ってはいるが、もうひとつ、そこのオーナーが俺の昔馴染みだったのも通ってる理由。だから今日のシフトについてはオーナーから直接教えられた。それから、時間まで店に行かせるな、との厳命も受けた。序でに言えば、そのバイトのシフト自体が方便に他ならない事も。 「じゃあ慌てて行く必要ねぇな。決まり。どうする?店変えるか?」 「あ、だったらちょっと気になってるカフェがあるんだけど」 「いいぜ、じゃあそこで軽くナンか食って、店行くか」 「Wow!バーテンなのに同伴かよ俺」 「しかも見習いな」 「Stop nagging!直ぐにシェイカー振れるようになってやる」 テーブルに広げっぱなしだった物を片付けながら言う政宗に「そりゃ楽しみだ」と言い置いて、俺は二人分のマグを返却口へと運んだ。 店を出て、夜の顔になった街を並んで歩く。 見上げてくる政宗の、整った顔立ちを眺める。俺の方が上背があるので自然と政宗が見上げてくるかたちになるのだが、時折それが上目遣いに見えてしまってドキリとする。 初め、ポーカーフェイスかと思っていたら実は懐いた相手にはコロコロと表情を変えて見せるのだと知った。今も笑いながら大学での出来事を話している政宗。俺は、そんな政宗にどんどん惹き込まれていく。 この後、お前はその顔を驚きと歓喜に染めてくれるだろうか。 Happy birthday!と伝えた瞬間、どんな顔をしてくれるだろう。 俺にだけ、特別な顔を見せてくれ、と期待している事は誰にも内緒だ。 +++++ 続かねぇ!!!!! ものごっつ中途半端!!!!! しかも分かりにくっっ!!!!! すみません・・・お誕生日小咄のつもりが、ただのぐだぐだデート(未満)に・・・ 政宗のバイト先のバーでは、サプライズパーティの準備がされてます。 バーのオーナーが誰なのかは皆さんのご想像にお任せします。(無責任っ) バレないように時間潰しさせるのが元親さんのお役目なのです。(そしてちゃっかりデート) 勿論、バイトの後にお誕生日ディナーに行くはずです・・・たぶん。 まぁなんしか、愛されてんだよ、て感じのね・・・うん・・・ ごめんなさいっっっ こんなところまでお付き合い下さり、有難うございました。 政宗様お誕生日おめでとうございますです・・・。 PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword